ヴィパッサナー瞑想の諸法無我=超社会統合論、宇宙統合論 cosmical embeddedness
諸法無我とは、この世のどんなものも、色んな物事から影響を受けて存在している、つまり因縁があって存在していて、唯一不変で単体として存在するものはないということ。
我々の体についても細胞一個一個の活動にもエネルギーがいるし、そのための酸素も水も必要、炭水化物やタンパク質、脂質も必要。生まれ消え去るのにもエネルギーがいる。
それはどこからどのようにして来る?
もちろん外の世界からだし、酸素はあるところで植物が生成してくれたものかもしれないし、水は我々の近くに降った雨からきているかもしれない。炭水化物も元々は植物から取られ、食べられるように誰かが加工してくれたものだし、タンパクは動物や植物からなっている。最後に口に入るのも誰かが料理してくれたものだし、パックされているものはパックを作ってくれた人がいる。そしてもちろん太陽がないと生き物は生きられないから、太陽のおかげもある。このように、物事は全てがつながっているので単体で存在するものはないというのが諸法無我。
諸行無常とも通じるところがあるが、この概念はマインドフルイーティングにも受け継がれている(やっとマインドフルネスにつながったよ)。
マインドフルイーティングでは食べ物を食べる時にその材料がどこからきたのか、どのようにしてここにきたのか、どうやって出来たのか、誰がそのことに関わってくれたのかを思い浮かべて感謝する。
自分を生かしてくれているのは様々な物や人なのだということを認識して諸法無我を想う。
とにかく自分という(肉体的)存在はないが(諸行無常)、その物質も単体で存在するのではなく全宇宙から影響を受けて存在しているということ。
スケールが大きいでしょう?
人を波に例えると下のようになるか。
波(人)は①から⑤に時間と共に移るが、①と⑤では中身の水は全く別物(諸行無常)。
そしてその波のありようは、周囲の環境(風、海流、太陽の熱など)によって影響を受けて変化している、波が波でいられるのは周りのおかげである(諸法無我)。