勇気づけの歌 第十八節 アドラー派のカウンセリング

わからぬことは開いた質問で

伝えることは閉じた質問で

相手を変えることを目指さずに

協力できる部分をみつけよう(18)

 

傾聴は聞く技術だが、カウンセリングには相手に質問して答えを導かなければいけない。

それには話し合うことが大事だが、こちらが意見を言ったら相手はそれに誘導される。

(厳密には質問しても誘導するのだが)

意見を言うのは最終手段として置いておいて、

基本は開いた質問をしよう。

開いた質問は5W1Hだが、アドラー心理学では何故(Why)はあまり使わない方が良いとされている。

原因論ではないからね。

What:何が

Who:誰が

When:いつ

Where:どこで

HOW:どのように

このうちHowを使うことが多いのではないかと思う。

どのように感じましたか?

どのようになりましたか?

など。

特に感情を聞く時に良いと思う。

話を聞いて、カウンセリングの方向を決めて、クライエントと目標の一致をしながら進めていく。

閉じた質問はこちらの考えを伝えたい時に使う。

例えば、あなたは〇〇を大事に思っていますか?

〇〇の話を聞くことは良いことだと思いますか?

こうすることは〇〇にとって良いことだと思いますか?

など。

相手が賛成したら、こちらの意見が伝わったと言うことだ。

しかし、これは大変危険な技術で、共同体感覚を持って使わないと相手を競合的に誘導してしまう。

協力的になって貰うための技術なので、相手を従わせようとすると協力的にならない。

あくまで自分のライフスタイルは置いておいて、共同体感覚にそって行動するように出来ればいいが、それはかなり難しい。

それが出来るか出来ないかは別として常に

「これはみんなにとってどういうことだろう?みんなが幸せになるために私は何が出来るだろう?」

と常に自分に問い続けていたい。