認知行動療法と純粋なマインドフルネス(pure mindfulness)の違い、考察
マインドフルネス(mindfulness)は第三世代の認知行動療法ということで有名になったが、実はもともとのマインドフルネスは認知行動療法とかなり違っている。
マインドフルネスが有名になったきっかけはジョンカバットジンが開発したマインドフルネスストレス低減法(MBSR)だ(こちら)。
これは体験されるとわかると思うが、数々の瞑想主体でそのトレーニングに重点を置いている。
そして、その中で起こった気づきを育てて、外から操作しようとしない。
そのため、結構迷うことも多い(教えないのだから分かりにくい)、自分で気づくのには時間がかかる。そのため、毎日毎日瞑想のトレーニングをする。
いわゆる自分の中から沸き起こったもの、中にあるものに気づいて、それを自分自身で育てる。
誰から言われたのでもなく。
外力が全く見当たらない。
一方、認知行動療法では、不適切な場面で自分の認知に気づいてもらって(手法として例えばコラム法などがある)。
その歪みを一緒にまたは自分で考えてもらって、修正する方法(違う考えや行動)はないか探す。
そして新しい行動を取り、(歪んだ?)認知を修正する。
最初から認知を変えること前提だ。
もちろんそのことで、新たな自分に目覚める場合も少なくないし、それによって行動が修正されることもある。
外からの力で自分を変えるという方法だ。
例えば、ダイエットでお菓子をやめるとき、認知行動療法ではお菓子を買わない、近づかない、置かない、貰わないなどして、食べなくても大丈夫じゃん!!と気づくように持っていく。
マインドフルネスでは自分の体の感覚に注意を向けて、空腹感や満腹感に耳を傾けて本当に食べたいのかを判断する。
お菓子が目の前にあろうがなかろうが関係ない。
自分の本当の満足を知って食べるのを決める。
そうすれば、実はそれほどお菓子が欲しいわけではないことに気づく。
本来のマインドフルネスはダイエットに限らず、すべてにおいて満足した人生を送ることを目指している。
そのためには自分自身で自分の本当の声に気づき、
それに従う勇気が必要だ。
なんだか分かりづらいが、感覚の世界というものはそういうものだ。
Don`t think! Feel!なのだ