「忖度(そんたく)」「インスタ映え」と嫌われる勇気が流行る理由
昨年の流行語は「忖度(そんたく)」「インスタ映え」であった。
これが流行するとは何とも今の日本の世の中を表していると感じる。
忖度とは、他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること。という意味で、
日本人には美徳とされやすいものだ。
相手の気持ちを推し量るのは良いが、行動に移す時には相手の気持ちを聞いた方が良いと思うし、自分が一人で思い悩む事柄なら相手に直接聞いた方が良いと思う。
人間にはテレパシーの能力はない。
言葉の力が関係を作り出すのだ。
たまたま相手の思惑通りだったからと言って、次もそうである保証はない。
間違えばすぐに相手も自分も気分が悪くなるだろう。
言葉で伝えればそんなことはないはずなのに・・・
インスタ映えは、他人の評価を気にしすぎる世情を物語っている。
これには自己肯定感が低いことも関係しているのではないだろうか?
日本人の若者の自己肯定感は低いとされている。
他人の承認・評価で自分を判断し、安心する。
そのためには努力も惜しまない。
しかし、そういう事が本当に人生において、やりたい事なんだろうか?
もちろんプロのブロガーでそれに生きがいを感じている人は別だが。
他人にいいねと評価してもらうために、自分を偽っていないだろうか?
そうしないと自分の肯定感を保てないとしたら悲しい事だ。
嫌われる勇気は、アドラー心理学の全てのパターンを網羅しているわけではないと思うが、
ある大多数の方には適した事が書いてある。
つまり、上記のような忖度やインスタ映えを重要視する人々に対しては。
それが、嫌われる勇気がミリオンセラーになった理由だろう。
反対に自己主張が強く、攻撃的な人に対しては当てはまらないことも多い。
今の日本人の多くが勇気をくじかれている事がこのことからも分かると思う。