アドラー子育て実践 (福岡編)01

今、息子(中学生)が一人で福岡に来て、2人暮らしをしている。

私は毎日仕事なので、夜まで帰れない。

その間に自分で生活する訓練をしている。

今まで、家では過保護・過干渉の母親や祖父母がいて、全く自分の事を出来ない生活であった。

むしろ、世話をしてくれないと怒るという、典型的な甘やかされた子供であった。

そういう事を心配して、学校を休めるギリギリ2週間福岡に来て、自分の事は自分でするという自立に向けての訓練をしようと思った。

それを提案してみたところ、賛成してくれたので、今一緒に住んでいる。

いつ起きるか、勉強するかしないかは自分で決める。こちらからは一切言わない。

そして、どんな状態になるかと思ったら、食器の洗い物や、洗濯、簡単な料理など一度教えたら自分からちゃんと出来ている。

そして、家にいたらお風呂も入ってと言ってから20-30分かかってやっと入り始め、上がって来るのも30-50分かかっていたのが(何と1時間以上)、即座に入り20分くらいで出てくる。歯磨き付きで。

ああ、この子の力を見誤っていたなと感じた。

やろうと思えば出来るし、やろうと言う気も持っている。

家ではやろうと言う気にならない(なれない)だけなのだ。

やる気になれれば、自分で何でも出来る。

ただし、勉強や登校の子供の課題にこちらから介入しなければだが。

今は安心して一緒に暮らす仲間と思っているし、相手もそう思って行動してくれている。

ただ、家に帰ったらまた過干渉(と私が思っている)母親のもとで勇気が挫かれるかも知れない。

こちらにいる間に「自分には能力がある」「人々は仲間だ」と思えるように勇気づけて行こう。

大人と子どもは違っているけれど人間としての価値は変わらない一人の人だと思って接すれば仲間と認めて協力してくれる(7) アドラーギルド 勇気づけの歌

しかし、息子が自立する力があるのが知れたのは嬉しかった。

単身赴任のおかげだ、良かった。

離婚して、2人で暮らすとこんな感じになるんだなと笑いながら話した。

最後に自分が相手に勇気づけをしていると思っていたのだが、実は相手からも勇気づけられていたんだなと感じた。

父親として息子と関われる「能力がある」と実感出来たし、息子は「仲間だ」と思える。こういう相互作用を社会統合論(対人関係論)というのだろう。