アドラー心理学カウンセラー養成講座07ー解釈投与と正対

カウンセラー養成講座で学んだこととして。 解釈投与と正対がある。 この説明は、過去の論文に詳しく載っているのでご参照願いたい。 以下一部抜粋する。

解釈投与とは、 (1) クライエントから得られた材料について、 (2) 治療者の推量内容を、 (3) はっきりと言葉で告げて、 (4) その推量が正しいかどうかを確認すること。 を言います。 正対とは、 (1) 解釈が受け入れられたとき、 (2) それにもとづいてクライエントに決断と行動をせまること。 を言います。 野田俊作、解釈と正対の技法、アドレリアン第2巻第2号、1988年8月

解釈投与の例としては 「もしかして、あなたは〇〇と思っていらっしゃるんじゃないですか?」 ここで合って入れば認識反射が出る。「ああ、そうです、そう思っています」 出ないか、抵抗に合えば間違っている。「うーん、そうですかね?そうかも知れないけど違うと思います」

正対の例としては クライエント:「今まで、しつこく〇〇してきたのに、Aさんは絶対△(クライエントが望む行為)しないんです」 カウンセラー:「とすると、今後も〇〇し続けると、Aさんはいつか△するようになると思われますか、 それとも今と同じことが続いて、同じように△しないままだと思われますか?」

正対はかなり勇気がいる。前提としてクライエントとカウンセラーの信頼関係が出来ていること。 クライエントの抵抗にあったら一旦引くということだ。 なぜなら正対はクライエントにとってかなり痛いことだからだ。 しかも間違っていると信頼関係を崩しかねない。 解釈投与を慎重に進めて、クライエントの洞察が進んだら、正対をかける。 多少痛くても自分の矛盾に自分で気づいてもらわないと、カウンセリングにならない。 アドラー心理学深層心理学なので無意識に触る。 クライエントにとっては必ずしも快適なカウンセリングではない。 しかし、それが乗り越えて初めて問題解決が出来るのだ。 アドラー心理学のカウンセリングはカウンセラーもクライエントも勇気が必要だ。