アドラー心理学カウンセラー養成講座02

まだ少し心に痛みが残っている。 振り返る勇気を振り絞って書こう。

初日の続き。 初日はまず、「今までのアドラー心理学(講座や自助グループいわゆるパセージレベルの解決方法)の枠には囚われずに、実践的なアドラー心理学で考えること」と言われた。 すなわち体験すること=現場の感覚で動くということだ。 アドラー心理学は実践的な心理学だから当たり前なのだが、ケースに応じて臨機応変に対応し、マニュアル通りの型にはまった解決法だけでは(カウンセラーレベルになると)いけないということであった。 例えば、パセージでは子供の課題と親の課題は分けて、目標の一致が取れれば、共同の課題にして、できなければ結末の体験をしてもらう、あるいは注目関心を引いているなら、不適切な行動には注目しないで、適切な面に注目するという道筋がある。 しかし、このルートを通っても解決できない場合もあるので、その時は別の方法を取る。 どういう方法を選ぶかが現場の感覚なのだ。 ここまでで、もう既に伝わらないことがわかるだろう。 現場の感覚を文章で伝えることは不可能だ。 しかし、そういう厳しいもの、簡単には理解できないものということはお分りいただけたかと思う。

2日目からは実際のケース順番にカウンセリング実習する。それを講師にスーパーバイズしていただくという形式になった。 最初に書いた心に痛みがというのは、例えるなら、麻酔が充分効いてない状態で手術される痛みというものに似ているか。 現場のアドラー心理学を体の中に打ち込まれる感覚がある。 定着して、うまく機能するようになればスムーズに動くようになるが、埋め込まれた最初は痛みでうまく動かせない。 傷が治って埋め込まれたものを動かしても痛くないようになれば、自分の一部になる(と思う)。 それにはしばらくの時が必要だ。 そして痛くても使っていかなければならない。 さて、この傷がどれくらいで塞がって自分のものになるか。 それが問題だ。