ネタバレあり 葉桜の季節に君を想うということ な・なんと!気持ちよく騙された1冊
最近、叙述トリックの小説にはまっている。
この本もその1冊。
でもなんか、題名見た感じ読む気にならないな〜
どうしようかな〜
と迷っていたが、ネットでかなり評価いいので読むことにした。
読み始めると、、、なんか主人公に共感できない、いやむしろ不快で読むのが苦痛であった。
ところが!!!!!!
ミステリー好きな方、謎解きに自信がある方は、是非この先は読まずに本を読んでください。
オススメ度☆☆☆☆☆/5
(以下ネタバレあり)
主人公は、かなり自分勝手で、こだわりが強く、女をただの制欲処理にしか考えていない超ドライな若者。
セックスのためにジムで体を鍛えているという。
全く今時の若いものは(死語?)!
まあ、嫌悪感を感じながら、その感情をとりあえず横に置いておいて、淡々と読み進めていくと。
うーん、ミステリーになってきた。
事故死と思われていたある会社の老社長が実は保険金殺人ではないかと、孫娘(?)に依頼されて、素人探偵として仲間とともに、老人をターゲットにする詐欺集団と対決。
読み進めて、必死で事件の謎を考えていたが・・・
その事件の真相はどうでもよかった(?)、いや2の次だった。
本当に読者に仕掛けた罠は・・・・
実は、主人公、主人公の妹、ひょんなことから自殺するところを助けた女性、依頼者の女性、みんなが70近い高齢者だったのだ!!
それにはすっかり騙された!!
そこは1ミリも疑っていなかったからね!
社長の孫と思っていた女性は「おじいさんが死んだ」と言っていただけで、実は奥さんだった!!
そんなのあり?
実際、老夫婦はお互いおばあさん、おじいさんと呼ぶことはあるけど!
そう言われれば、最初に主人公に抱いた感情がそもそもミスリードさせる罠だったのだろう。
いやーお見事!完全に引っかかりましたよ。
見事すぎて読み終えた後爽快な気分でした。