アドラー心理学で考える「わたしらしさ」を知るふたつの窓 02
前回の続き
最優先目標:ライフスタイルを人生の目標からとらえた類型。人が最終的にどのような目標をめざして動いているかという視点で理解しようとする。
・課題達成重視か、対人関係重視か
・受動的か能動的か
という2つの軸で自分のライフスタイルの傾向を知るというものだ。
ワークは
「列車が走ってきて、レールの先には崖になっている。たまたま、自分がポイント切り替え器の前にいる。切り替えたら列車は助かるが、切り替えた先には3人が歩いていて轢かれてしまう。あなたはどうしますか?」
という内容で、どうするかでその人の最優先目標を知るというものだった。
自分が「これ」と思うタイプでグループを作りその中で話し合う。
私は「優秀(優越)でありたい」グループに入った。
意見はポイントは切り替える、そしてレールの上の3人にはあらんかぎり大声を出して走って危機を伝える。両方全力で助けたいというものだった。
最初は「好かれていたい」グループかな?と迷ったが、グループで話し合ていると「優秀(優越)でありたい」でしっくりきた。
話し合っている最中で違うな、と思ったら好きにグループを変えて良いというルールであった。
私は変わらなかったが途中移動してきた方がいて、「優秀(優越)でありたい」グループが一番多くなった。
その後、各グループの代表が前に出て、
「花見をすることになりました、4人で計画を話し合って下さい」というワークを行った。
自然と「リーダー」が仕切って、「好かれたい人」はいろんな意見を出して、「優越でいたい人」はさらに効率的な案を提案し、「安楽でいたい人」はそもそも参加するのがめんどくさいという意見が出た。
それぞれ特徴が表れていて面白かった。
後で自分のグループの人と話してみると、例え同じグループでも考えの違う人がいることが分かった。
タイプで傾向はあっても一人一人みんな違っているのだ。
最後に桃太郎のワークを行った。
これは桃太郎の劇をするとしたら自分がやりたい役2つ、やりたくない役2つを挙げて、理由を述べるというものだった。
これにも各々特徴的な理由を述べられライフスタイルが出ているなーと感じた。
100人いれば100通りのライフスタイルがある。
その自分らしさをどう生活に生かすかが重要で、与えられたものをどう生かすかというまとめをして、最初の4人グループでシェアリングをして終了した。
今回学んだことは、分類は出来るが、各人それぞれのライフスタイルを知るにはそれでは難しいこと。
やはりエピソード分析やライフスタイル分析が一番いいと感じた。
それが難し場合は特殊診断質問が良いと思った。
上記の方法だと認識反射が出て深層心理に触れた感じがする。
つまり「自分が気づいていない自分」が知れる。
今回は知識としては面白かったが、深層に触れるのは難しいと感じた(やり方次第で出来るのかもしれないが)。
最後にアドラーの言葉を引用する。
私たちは、人間のタイプには関心はありません。なぜならあらゆる人間は、固有のライフスタイル持っているからです。1本の木に全く同じ葉を二枚見つけることはできないように、全く同じ人を二人見つけることはできません。自然は非常に豊かであり、刺激、本能、誤りの可能性は非常に数が多いので、二人の人が全く同じということはありえません。それゆえ、私たちがタイプについて語るとすれば、個人の類似性について、よりよく理解するための知的な手段としてだけです。
アドラー「個人心理学講義」